吉左右頒布 平成27年師走号

公開日: : 最終更新日:2016/02/03 吉左右頒布

 

* 鮟鱇の 肝うばひけり 鍋奉行 利雄 *

 

「?」を「!」に変えてゆく・・をコンセプトに、おいしいひとときを提供しております「はてなのちゃわん」

好奇心あふれるお客様に、今月もパンフをお届けいたしました。コミュニケーションのきっかけ「語らいぐさ」としてお使いくだされば幸いです。

 

師走の知っ鷹鰤(しったかぶり)

12月9日は漱石忌、今年は夏目漱石の没後百年目に当たります。

漱石という雅名は中国の故事からとられました。

「枕石漱水」という言葉があって、川の流れで口をすすぎ石を枕にして寝るような、自然の中で隠遁生活を送ることを表しています。孫礎という人がこんな心境を伝えるとき、順番を間違えて「漱石枕流」と言ってしまいました。「おいおい、どんな隠居生活なんだよ」と突っ込みを入れられたのに「間違えた」とは言わず「石で口をそそぐのは歯を磨くため、川の流れを枕にするのは耳の中を洗うためだよ」と意地を張って言い訳しました。非を認めず、かたくなに過ちを飾ったのです。一方では、この切り返しの見事さから「さすが」という字を「流石」と書くようになったとの余話も残っています。それはともかく、頑固者と自らを評していた夏目は、この漱石を雅号とすることにしました。同級生の親友であった正岡子規から数あるペンネームの一つを譲り受けたものといわれています。

 

赤城の山も今宵かぎり

1851年12月21日、芝居でもおなじみの国定忠治が関所破りの罪で磔の刑に処されました。

そこで思い出されるのが、菊池寛の小説「入れ札」です。

赤城山に立てこもっていた国定忠治一家は山を下り落ち延びようとしていました。付き従う子分十一人全員を連れてはとうてい逃げ切れそうにありません。三人に絞ろうとしますが、親分自らが子分に甲乙をつけるのは忍びがたいこと。自分が携わらずもっとも優秀な者を率いる方法として、入れ札を思いつきます。子分同士の投票で支持の多い者ベスト3を選ぶことになったのですが、果たして・・

十一人中三人の選択というよくできたシチュエーションのなかでロジカルに裏打ちしながら、人間がそれぞれ持つ情緒情動の機微を密に描いてゆく短編小説。O・ヘンリーに勝るとも劣らない珠玉の作品を味わってみてください。

青空文庫 菊池寛 「入れ札」

 

三億円事件

1968年(昭和43年)12月10日、東京府中市で三億円事件が発生しました。

七年間に延べ十万人強の捜査員が投入されましたが、ついに時効が成立し未解決事件となってしまったことはご承知の通りです。直接的に金銭被害にあったものがいなかったため、強奪金額294,307,500円を”憎しみのない強盗”と読みかえる人もいました。しかし、事後の処理や捜査に膨大な費用がかかったことや、保険料値上げなどの長期的な経済的被害があったことは事実です。また、マスコミの報道攻勢を受けて自殺した人や、捜査の疲労から殉死した警察官が二名いたことも忘れてはなりません。

夕焼け小焼け

12月29日はある作曲家と詩人の命日にあたります。このコンビで有名な童謡を生み出しました。さて、誰でしょう。

まず、指揮者でも名をはせた山田耕筰が文化勲章を受賞して九年後の1965年(昭和40)に亡くなりました。コウサクのサクは竹かんむりに作ると書くのに気がついておられましたか。頭髪が薄くなったのを気にして「名前だけでも毛を多くしよう」と茶目っ気から頭にケとケを乗せたんだそうです。

そのあくる年の同じ日に三木露風が亡くなっています。二十世紀初頭に白秋と並んで白露時代を築いた詩人です。

この二人の合作で一番に知られているのは童謡の「赤とんぼ」でしょうか。けっして赤とんぼに追っかけられた唄ではありませんから、念のため。

 

トクダネ!クイズ!!

本年も、ご愛顧ありがとうございました。日々の千客万来に感謝して、今年最後のクイズを差し上げます。

千 □ 万 □

□に漢字を入れて四字熟語を創り出してください

ユーモア作品も期待しております

本年最終営業日までに応募くださったお客様から、抽選で3名の方に来年の西暦にちなんだ税込み2,016円の飲食金券をプレゼントいたします。当店の新年会プランにお使いください。なお、新春は6日(水)から営業いたします。

 

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