吉左右頒布　平成２７年皐月号

公開日： 2015/06/02 : 最終更新日：2015/07/07 吉左右頒布

＊　今朝たんと　飲めや菖蒲の　富田酒　回文　其角　＊

「？」を「！」に変えてゆく・・をコンセプトに、おいしいひとときを提供しております「はてなのちゃわん」

好奇心あふれるお客様に、このパンフをお届けして早一年。いっそうご満足いただける内容を心がけてまいりますので、コミュニケーションのツールとしてぜひお役立てください。

皐月の知っ鷹鰤（しったかぶり）

５月１４日（木）碁石の日にちなんで、囲碁あれこれです。

碁盤の上に置かれた白と黒の石。二色が同じ大きさに見えるよう、膨張色である白石の直径のほうが黒石の七分三厘（22.2mm）より３mmほど小さく作られています。

材料は、那智黒と呼ばれる三重県熊野産の粘板岩と宮崎県日向で採れる蛤の貝殻が最高の銘品とされてきました。しかし、日向蛤は枯渇してきており車一台ほどの値がついてる昨今、一般にはメキシコ産のものが出回っています。

石の色を鳥に見立てて黒は烏で白は鷺とするところから、囲碁のことを烏鷺（うろ）の争いといいます。

下手な人が黒石を持って先に打ち始めるのがルールです。

碁盤には１９本×１９本の線が引かれ、交差する点３６１箇所に石を置いてゆきます。ですから、碁笥（ごけ＝石を入れる器）には黒石１８１個と白石１８０個が用意されています。

先に打つ方が有利なため、相手の機先を制することを「先手を打つ」と言ったり、相手に先を越され受け身に立つことを「後手に回る」と言ったりする慣用句が生まれました。

「岡目八目」という四字熟語もあります。岡目とは対局している二人を横から眺めていることで、はたから見ていると客観的に分析できて石八つ分のアドバンテージがあるという意味です。それゆえついつい口出しして揉めごとになったりするので、差し出口厳禁との戒めの意味をこめて碁盤の脚はクチナシの実の形を模して造られています。

Mother’s day

５月の第二日曜、今年は１０日が母の日にあたります。

アメリカ南北戦争のさなか、リース・ジャービスは敵味方を問わず怪我した兵士の衛生を改善するために「母の仕事の日」と名づけた活動を続けていました。

彼女が亡くなって二年後、娘のアンは母が日曜学校の講師を務めていた教会で追悼集会を開き、参列者に母の好きだった白いカーネーションを贈ったといいます。

このエピソードをヒントに、シアトルの百貨店が母の日のイベントを催したことから習慣化していったそうです。

COCKTAILが雄鶏の尻尾ってHEN

１８０６年の５月１３日「カクテル」という言葉が初めてアメリカの雑誌に登場しました。

色味ともバラエティに富む飲み物カクテルをCocktail（雄鶏の尻尾）と綴るのはなぜでしょう。諸説あるなか、国際バーテンダー協会は以下のいきさつを採用しています。

メキシコユカタン半島の港町では、ブランデーやラム酒に砂糖などをミックスして飲むのがはやっていました。グラスに材料を入れてスプーンでかき混ぜて作るのですが、金属製のものでは酒に金気の嫌な臭いが移ってしまうため木のスティックを使うことが多かったのです。

居酒屋に立ち寄ったイギリス船の乗組員は、酒を混ぜて飲む習慣がないことから「それは何ていうものなんだ？」とボーイに尋ねました。ボーイは撹拌に使っているスティックのことをきかれたと思い「これはコーラ・デ・ガジョです（スペイン語で雄鶏の尻尾の意）」と答えました。その道具の形が雄鶏の尻尾に似ていたからです。船員はてっきり飲み物の名前がTail of cockだと思い込み、一語にした「Cocktail」という言葉で呼び続けることになった・・といいます。

では、結びに有名なカクテルをいくつか拾ってみましょう。

▽スクリュードライバー。イラン油田で働いていたアメリカ人技師がマドラー代わりにネジまわしで混ぜたのが、その名の由来。アルコール度数の高いウォッカもオレンジジュースで割ると口あたりが良く、女性を酔わせるのに適したカクテル「レディキラー」と評されています。

▽ソルティドッグ。同じウォッカベースでもグレープフルーツとシェイクします。さっぱりした口あたりとグラスの縁の食塩との組み合わせが絶妙。ソルティドッグとは甲板員を意味する俗語で、船員が汗まみれになって働く様子から考え出されました。

▽ニコラシカ。砂糖が乗ったレモンを半折りにして口に入れ、その後にブランデーを流し込みます。舌先のステアで、甘酸っぱさにオークの香りが混ざり合う逸品となります。

▽サムライロック。珍しく日本酒ベースのカクテルです。